transitbeans

2020/04/18 18:59

Nicaragua El Porvenir Javanica Natural

国:ニカラグア
標高:1185-1390m
エリア:エリアヌエバセゴビア県サンフェルナンド
品種:ジャバニカ
農園名:エル・ポルベニール農園
生産処理:ナチュラル
生産者:セルヒオ・ノエ・オルティス

“未来“と名付けられた農園

受け継いだ秘境の農園
オーナーのセルヒオ氏は、創意工夫を以てコーヒー生産に情熱を傾ける非常に魅力的な生産者です。彼はCOEを数々受賞したお父さんからカサブランカ農園と共にこのエル・ポルベニール農園を受け継ぎ、コーヒーの生産に従事しました。

しかし、エル・ポルベニール農園は、トトガルパのドライミルから最も遠いホンジュラスとの国境線にあり、セルヒオ氏が受け継いだ時、道路やインフラも整っておらず、民家さえ無い、ほぼ手つかずの状態で初年度のコーヒー生産量は150KGにも満たなかったと言います。その後、小屋を改修し、農園を少しずつ整備しなおしながら、5年後には1600kgほどのコーヒーを生産できるまでに復興させました。


農園の復興と適合品種
そうした復興の中で、彼は新たな農地開拓も行い、いくつかの新しい品種を植え、土壌との適性を見ながら大切に育ててきました。何年か検証を重ねた結果、エル・ポルベニール農園の気候や土壌との適性が良く2014年から生産を開始したのがこのジャバニカ種でした。

彼はこの苗木を育てるために、農地を開拓しながらシェードツリーも生長するコーヒーノキのサイズに合わせて都度カットバックを施しています。これは木が小さいうちには地面からの地熱の影響を受けやすく、シェードツリーが多いと地熱を逃がさずに木がダメージを受ける為で、木が十分に成長するまで定期的にこの作業を繰り返しながら特別な環境を作り育てていきました。

そうして何年もかけて育てたジャバニカ種は、均整のとれた美しいチェリーが実り、フレッシュでフローラルなフレーバーを兼ね備えたエル・ポルベニール農園の代名詞と呼ぶにふさわしいコーヒーになりました。


未来を照らすポルベニール農園
セルヒオ氏のコーヒーと言えばファーメンテーションなどを活かした独自の生産処理に目が行きがちですが、彼自身のポリシーである『Make your own book』という言葉には、その農園・環境・品種ごとの育て方・収穫のタイミング・気候条件などコーヒーを生産する全ての事が含まれています。品種1つ取ってもビジャサルチやイエローブルボンやトパージオなど根付かずに失敗を重ねる事もあったそうです。そうした中で、自信を持って生産しているエル・ポルベニール農園のジャバニカは、まさにEl Porvenir = 未来を照らすシンボルのよう
なコーヒーです。